KuniKuniMitanni / Blog / クロッキー歴1年

クロッキー歴1年

2026年2月8日

(これまで使ったクロッキー帳)

クロッキーを一年続けて、確実に得られたものがありました。それは主にお絵描き筋。

(この投稿ではヌードモデルを描いた絵を取り扱います)

はじめに

趣味でイラストを描く私、2024年の9月から一年の間ほとんど毎日クロッキー練習をしていました。

1年も続けると色々な良い変化がありました。キリがいいので、この一年で身についたことなどをまとめます。

そもそもここで言うクロッキーってどんな練習か。まずモデルさんがポーズを取るビデオを見ながら1分で全身を描きます。これを5回、5ポーズやります。そして、2分を4つ。最後に5分かけて1体を描く、というもの。転換の時間を含めて20分ちょっとの練習です。これは教材としてよくある形式で、無料で動画サイトに投稿されているものも見つけられます。

(始めたばかりのクロッキー)
(一年経ったこのごろのクロッキー)

私が一年使った教材は、croquis.cafeというところ。この教材を600本以上配信していて、今も週に一本追加されています。 有料のメンバーシップを購読しており、2025年の9月末に年間サブスクリプションの更新があって一年の経過に気付いたんですね。

クロッキーを続けて得たもの

クロッキーをやって私が得たものをまとめます。

思った大きさに描く、枠に収める力

(思った枠に収まるように描く)

人体の頭からつま先までを思い描いた大きさで描けるようになりました。もちろん、完璧にではありません。寝転んだポーズなどはまだ難しいのですけど、始めたばかりに比べるとはみ出ることも少なくなり、大きさを制御できるようになりました。このごろは1分のクロッキーを5体描くときに、一体を紙の半分の高さで描いて2段にして収めるというふうにしています。最近のクロッキーはーー

こんな感じ。いっぽうで初めたてのときはーー

こうやってよく脚が収まらなかったり、反対にスペースをたくさん余らせたりしていました。

思った大きさで描けるようになったのは、色々なポーズを描いた経験が積み重なったおかげであります。たとえば、このポーズを紙に収めるなら頭の大きさはこのくらいで描き始めるんだ、というのを丸覚えしたわけです。思った像を描くというと、絵を描き始めたときは紙の上に完成像を投影して見えるようになる感覚を思い浮かべていました。でも、そういう感覚は希薄ですね。

こうして思った大きさで枠内に描けると、アナログでスケッチをするときの下書きの描き直しが減ります。うまくアタリを取れないのがアナログを苦痛に感じる要因だったので、かなり楽になりました。

引ける線の型が増えた

(最近のうまく行ったクロッキー)

カーブを連続させた複雑な線を描けるようになりました。人体は単純な線では描けない形の連続で、特にふくらはぎが苦手です。クロッキーをはじめたてのときは、うまく一発で引けないことも多くありました。

(初期のクロッキー ふくらはぎは難しい!)

クロッキーはいろんな角度とポーズの模写を何個もこなす練習です。その度に慣れていないパターンが出てきて、形を線に落とし込みます。そこが筋トレで言う「効いてる」感じがするところです。

そうして、ペンをうまく動かせる1ストロークで描ける形、避けるべき描きにくい向き、などを覚えました。クロッキーを通して得た線の型とも言うべきパターンです。

描く習慣ができた

クロッキーをやり始める前は何も描かないという日も珍しくありませんでした。それが、今はやらないとそわそわします。

毎日のクロッキー練習を始めたきっかけは、あるdiscordサーバーで誘ってもらったことでした。 クロッキーを見せ合いするチャンネルでお互いにやんわり見張っていたおかげで、一人ではやめてしまっていたであろう習慣がつきました。サーバーの皆様には感謝しております。(現在は非公開のところなので詳細は伏せます)

そのほか、気付き

「得たもの」というほどではないですけど、クロッキーを続けてわかったことがいくつかあります。

人体の描き方は頭に入らなくもない、けど

1回の練習で10体、一年で3000体はヒトの全身を描きました。これだけ続けたら人体を描くのが上手になるか、というと期待したほどではありません。ポーズのパターンをいくつも見て、パーツの比率や可動域を覚えられたような気はします。でも知識というより記憶です。

人の描き方に習熟するには、資料をじっくりと模写したり、解剖学のレッスンをするほうが正確で効率よが良いでしょう。

画材、あるといいもの

クロッキーをやるのは必ずアナログがいいです。クロッキーでは、大きさを覚えて、思った線を引く筋力を養えます。なので、手ぶれ補正や拡大縮小、アンドゥなど便利なデジタルの色々はこの訓練と相性が悪いです。紙とペンを使いましょう。

そのときの紙は白くて綴りになったものがいいです。私はB5大で一冊80枚の「おえかきちょう」を使っています。ホームセンターで3冊100円ほどで買えることもあります。B5よりも小さい正方形のを使ったこともありますけど、立ちポーズと寝ポーズどちらも描きづらく、いまひとつでした。それと、冊子として綴じられていると順番に並ぶのでよいです。コピー用紙は品質が高くて安いけど、ばらばらになります。

水平のテーブルではなく斜めの台に紙を置きましょう。絵画、製図用の斜めのデスクあればこの上ないですね。水平に置いていると、模写したはずの人物は下に行くにつれ肥大します。これは下ほど焦点から遠くなるせい。また、覗き込む姿勢は首の負担になります。

平らな端材をいつも使っています。紙の下に描きたいときは斜めの台の上だと滑り落ちてしまうので、台に置いて望みの高さに保持します。

ペンは2Bの2mmの鉛筆(芯ホルダー)を使ってます。くっきり濃く安定して描けるのが向いています。もっと慣れたら思い切ってペンでもいいかなというくらい。いちど優れた木炭スケッチのように起伏を1ストロークで引くのに憧れて、太い鉛筆を使ってみたことがあるのですけど、出せる線の型が多いゆえに考えることが増えてうまくいきませんでした。

まとめ

まとめると、クロッキーは良い基礎練習で、続けているとお絵描き筋が育ちます。筋力と手の動かし方が身につけば、複雑な曲線もしっかり描ける。人体の描き方は思ったほど向上しないけど、何枚も描くことでパターンは知れるかなーーという、知識より記憶、技術より筋力のためになるトレーニングでありました。

絵の習熟のためにはクロッキーだけでなく、知識や論理につながる学習も別にやりましょう。わたしは毎日やったけど、他に何かしら描いているならクロッキー練習は週に1回くらいでいいですね。

おわりに

題を「クロッキー歴1年」としましたけど、もちろん初めてクロッキーをしたわけではありません。過去には数週間ポーズマニアクスの「30秒ドローイング」をやっていたこともありました。一年続いたのはサブスクにお金を払ったのも一役買っていますね。

クロッキーを見返して、重心とジェスチャーが苦手だなあとおもうのでこれからはそこを重点的にトレーニングします。

参照

Croquis.cafe(Croquis.cafeでは教材を参照した制作物の公開にあたって、クレジット表記は任意でよいとのことです)

==

編集歴
  • 2026-02-08:公開
  • 2026-02-25:読みにくい表現を訂正